「人工膝関節の手術を受けたのに痛みが残っている…」
「人工膝関節がぐらぐらする感じがする…」
「他院で人工膝関節手術を受けたが、再手術が必要と言われた…」
人工膝関節置換術(TKA/UKA)は、変形性膝関節症に対して非常に有効な治療法ですが、すべての患者さんが一生問題なく経過するわけではありません。
まれに痛み・ゆるみ・感染・不安定性・可動域制限などが原因で、人工膝関節の再手術(再置換術)が必要になることがあります。
この記事では、京都ルネス病院 人工関節センター長・整形外科専門医・人工関節認定医 藤井嵩が、人工膝関節の再置換術についてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 人工膝関節の再手術が必要になる原因
- 再置換術が必要な症状
- 再置換術の手術内容
- 再置換術のリスクや成績
- 当院での診療方針
人工膝関節の再手術(再置換術)とは?
人工膝関節の再手術(Revision TKA)とは、すでに入っている人工膝関節を一部またはすべて入れ替える手術です。
初回の人工膝関節手術よりも難易度が高く、骨欠損への対応・感染対策・靭帯バランスの再調整など高度な技術が必要になります。
人工膝関節の再手術が必要になる主な原因
1. インプラントのゆるみ(Loosening)
人工関節と骨の固定が弱くなり、痛みや違和感が出ます。
歩行時痛・階段痛・体重をかけたときの痛みが特徴です。
2. 感染(Periprosthetic Joint Infection)
人工膝関節周囲感染は、再手術の大きな原因です。
発赤・熱感・腫れ・痛み・発熱などを伴うことがあります。
3. 不安定性(Instability)
「膝がガクッとする」「抜けそう」などの症状。
4. 可動域制限(Stiffness)
膝が曲がらない・伸びない場合、日常生活に大きく影響します。
5. インプラント周囲骨折
転倒などで人工関節周囲の骨が折れることがあります。
こんな症状がある場合は注意
- 手術後も強い痛みが続く
- 一度よくなったのに再び痛くなった
- 膝が不安定で怖い
- 曲がらない・伸びない
- 他院で再手術を勧められた
人工膝関節の再手術の流れ
- 診察
- レントゲン検査
- CT検査
- 血液検査
- 関節液検査
上記を必要に応じて行い、原因を正確に診断したうえで、本当に再置換が必要かを判断します。
人工膝関節再置換術の成功率は?
原因にもよりますが、適切な診断と治療により、多くの方で痛みの改善が期待できます。
ただし、初回手術よりも難易度が高く、感染や再々置換のリスクは上がります。
当院での人工膝関節再置換の特徴
- 人工関節専門医による診断
- 他院術後の痛みにも対応
- 原因精査を重視
「すぐに再手術」ではなく、本当に必要かどうかを慎重に判断します。
よくある質問(FAQ)
人工膝関節の再手術は何年くらいで必要になりますか?
20年以上持つことが多いですが、感染や不安定性は早期に起こることがあります。
痛みがあると必ず再手術ですか?
いいえ。原因によってはリハビリや注射などで改善する場合もあります。
他院で手術した人工膝関節でも診てもらえますか?
もちろん可能です。実際に受診され、当院で再置換を受けられ痛みが取れて元気に歩かれている方もいらっしゃいます。
ご相談・診療について
人工膝関節手術後の痛みや違和感でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
当センターには福知山市を拠点に、北近畿エリア(綾部市・京丹後市・宮津市・与謝野町・舞鶴市・豊岡市・養父市・朝来市・丹波市)からも多数ご来院いただいています。
この記事は京都ルネス病院人工関節センター長、整形外科専門医・人工関節認定医 藤井嵩が執筆しています。
参考文献・出典
- 日本整形外科学会
- American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS)
- National Joint Registry

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