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人工関節の寿命はどれくらい?──THA・TKA・UKAの文献的考察

2025 9/19
センター長コラム
2025年9月6日2025年9月19日

人工股関節(THA)・人工膝関節(TKA/UKA)がどれくらいもつのか、をレジストリや長期成績の文献を元に整理しました。

目次

人工関節は何年もつか?

「人工関節は何年もちますか?」──患者さんから最も多く受ける質問の一つです。本稿では、股関節(THA)・膝(TKA/UKA)の長期成績を、国内外のレジストリや主要なレビュー論文をもとに整理し、素材・デザイン・年齢・体重などの因子も含めて、臨床現場で役立つ視点で解説します。

要点サマリー

  • THAは20〜25年スパンでみても90%を超えるような高い生存率を示す報告が多い。症例・インプラント・時代背景で差はある。
  • 特に大腿骨ステム側は、20年でも95%を超えるような極めて良好な成績が複数報告。
  • TKAは20〜25年でも高水準。UKAはレジストリではTKAよりリビジョン率がやや高いが、高ボリューム施設では差が縮まる。技量によって生存率に差が出やすい手術と考えられる。
  • 年齢(若年ほど)・高BMI・感染などは再手術リスクに関与。素材ではHXLPEの採用で摩耗関連再置換は大幅に減少。

人工股関節(THA)の寿命:概観

大規模レビューとレジストリの長期データから、THAは20年以上にわたり高い生存率を示すことが確認されています。昨今の素材・手技の進歩を考えると、今後は更なる改善も期待されます。

ステムの長期成績

大腿骨ステムは、20年でも95%以上の方が再手術なしで経過しているという非常に良好な生存率も報告されています。ただし、適応・年代・術者要因で差が出るため、個別の症例選択は依然重要です。

素材(HXLPE: highly cross-linked polyethylene)とベアリングの影響

ポリエチレンは高架橋化(HXLPE)の採用で昔は問題となっていた摩耗・骨溶解に関する再置換が明らかに減少しています。

人工膝関節(TKA/UKA)の寿命:概観

TKAは20年でも90%を超えるような高水準の生存率であったという報告が主流です。UKAはレジストリベースではTKAより再置換率が高めに見える一方、高ボリューム施設・適切な適応では良好な結果が得られるという二面性があります。UKAも15年で90%以上は再手術なしで良好な経過を辿っているという報告もされています。もちろん適応・年代・術者要因で差が出るため、個別の症例選択は依然重要です。

TKAとUKAのちがい

  • TKA:長期でも安定した生存率を示し、レジストリベースでも信頼性が高い治療です。近年では感染が最も重要な再置換理由の一つとされています。
  • UKA:機能面・回復の早さといった利点があり、侵襲や感染リスクはTKAより少ないと報告されています。一方で、レジストリではTKAに比べて再置換率が高めです。ただし、熟練術者による適応厳守と十分な症例経験があれば、成績は大幅に改善します。逆に、症例数が少ない術者によるUKAは明らかに成績が劣ることが国内外のデータから示されており、術者の経験が結果を左右する割合が大きい手術といえます。

寿命に影響する主な因子

患者因子(年齢・体重・活動性・性別など)

  • 年齢:若年ほど活動量・荷重年数が長く、長期的に再手術リスクは上がりやすい。
  • BMI/肥満:感染や早期合併症のリスクを高めうるというレジストリ所見がある一方、近年は改良されたインプラント/手技では差は限定的とする報告も登場。施設背景により解釈が分かれる。

手術・インプラント因子

  • 術者/施設ボリューム:UKAでは特に術者経験・年次症例数が長期成績に影響しやすいと報告。
  • デザイン・固定様式・素材:セメント/セメントレス、ベアリング選択などが長期成績に関与。

FAQ(よくある質問)

Q. 人工関節は何年もちますか?

A. 症例差はありますが、THA/TKA/UKAともに20年以上温存されることが多いです(約90%以上)。さらに、改良された機械や手技により、現在の手術方法では更に良好な長期成績が見込まれています。

Q. 体重(BMI)は影響しますか?

A. 肥満は感染などの合併症リスクを高めうるというレジストリ所見がある一方、近年は再手術に有意差を認めないとする報告もあります。最終判断は全身状態や活動性を含めた総合評価で行います。一つの目安としては、BMIで35以上とする報告もあります。(身長160cmであれば約90kg)

まとめ(当院の取り組み)

人工関節の長期成績は、先人たちの研究やインプラント技術の進歩により、過去数十年で大幅に改善してきました。しかしながら、術者の選択や技量は依然として重要な要素です。人工関節手術では術者の経験や年間手術件数によって成績に明らかな差が生じることが示されています。

当センターでは、センター長が全ての人工関節手術を執刀しております。股関節・膝関節ともに豊富な執刀経験を有し、術者間のばらつきがない体制を整えておりますので、安心して手術をお受けいただけます。

当センターには福知山市を拠点に、北近畿エリア(綾部市・京丹後市・宮津市・与謝野町・舞鶴市・豊岡市・養父市・朝来市・丹波市)からも多数ご来院いただいています。

この記事は京都ルネス病院人工関節センター センター長、整形外科専門医・人工関節認定医 藤井嵩が執筆しています。

参考文献・出典

  1. Evans JT, et al. How long does a hip replacement last? A systematic review and meta-analysis of case series and national registry reports with more than 15 years of follow-up. Lancet. 2019;393(10172):647-654.
    https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31665-9
  2. AOANJRR (Australian Orthopaedic Association National Joint Replacement Registry). Annual Report 2023.
    https://aoanjrr.sahmri.com/annual-reports-2023
  3. NJR (National Joint Registry, UK). 19th Annual Report 2022.
    https://reports.njrcentre.org.uk/
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