目次
【✅ この記事でわかること】
- 人工関節手術後に「痛みが残る」ことはあるのか?
- なぜ痛みが続くのか?その原因とは
- 時間とともに改善する痛みと、そうでない痛みの違い
- 痛みが続く場合の対処法
- 「痛みが怖くて踏み切れない」方へのメッセージ
🦻 よくある患者さんの声
「手術したのにまだ痛みがあります…失敗だったのでしょうか?」
「周りはみんな良くなってるのに、自分だけ…?」
「もうずっとこのままかと思うと不安です」
🧠 術後の痛みは“珍しくない”
人工膝関節置換術(TKA)のあと、多くの患者さんは痛みの軽減と機能回復を実感します。
しかし一方で、術後しばらく痛みが続く方や、「思ったより楽にならない」と感じる方が一定数いらっしゃいます。
これは決して珍しいことではありません。
🔍 痛みが続く理由はひとつではない
術後の痛みにはさまざまな原因が考えられます。
原因 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
筋肉や靱帯の回復 | 手術で周囲組織が弱っている | 特にTKAでは大腿四頭筋の回復に時間がかかる |
神経の過敏化 | 手術による炎症や神経への刺激で、痛みに敏感になる | 「神経の記憶」とも呼ばれます |
リハビリ不足または過負荷 | 動かさなすぎても、無理しすぎても悪化することがある | 適切なバランスが大切 |
感染・ゆるみなど器質的問題 | 稀ではあるが、手術部位に何らかのトラブルがある場合 | 医師のチェックが必要 |
“心因性の痛み” | 長引く痛みが不安やストレスを強め、痛みを悪化させる | 誰にでも起こりうる自然な反応 |
📈 時間が解決してくれることも多い
人工関節の手術後、痛みの改善には数ヶ月単位の時間が必要です。
実際、以下のような経過をたどることが多いです:
- 🗓 1〜3ヶ月:まだ腫れや筋肉痛、違和感が残る
- 🗓 3〜6ヶ月:痛みが減り、歩行や階段の負担が軽くなる
- 🗓 6ヶ月以降:気になる場面が限定的になり、徐々に忘れる時間が増える
→ **「ゆっくりだけど、確実に良くなっている」**という方が大半です。
💡 痛みが続く場合の対応策
- 主治医に正直に伝えることが大切です。
「我慢している方が悪いのかな…」と思う必要はありません。 - X線や血液検査、などで原因を再評価できます。
問題がなければ安心材料になりますし、問題があれば早期対応できます。 - 神経ブロック、薬物療法などを組み合わせることで、慢性痛への対応が可能です。
- メンタル面のケアも効果的です。
痛みを「感じにくくする」工夫は多数あります(例:運動療法など)。
🌈 最後に:希望を捨てないでください
術後の痛みがあると、「この先もずっと…」と感じてしまいがちです。
でも、痛みには“回復の余地”があることが多いです。あなたの痛みが、器質的な問題なのか、時間が解決してくれる種類のものなのか、丁寧に見極めて対応していきます。
当院では、「痛みが続く」と心配されていた方が、適切な治療とリハビリで笑顔を取り戻している例が多数あります。
🏥 ご相談・診療について
「痛みが残っていて心配」「他院で手術を受けたが不安がある」など、
どんな段階でも構いません。お気軽にご相談ください。
一緒に「痛みのない毎日」を目指しましょう。
コメント