目次
✅ この記事でわかること
- なぜ膝に水がたまるのか?
- 痛みや腫れとの関係
- 注射で抜いてもまたたまるのはなぜ?
- 放置するとどうなるか?
- どんな治療をするのがよいのか?
💧 そもそも「膝に水がたまる」とは?
「膝に水がたまった」とは、正確には関節の中にある“関節液”が過剰に増えている状態です。
この関節液は本来、関節の動きをなめらかにする役割を持っていますが、何らかの原因で炎症が起こると過剰に分泌されます。
✅ 主な症状
- 膝が腫れてパンパンになる
- 曲げ伸ばしがしにくくなる
- 触るとぷよぷよした感触
- 押すと痛い/熱感がある
🔍 なぜ膝に水がたまるのか?原因は?
原因はひとつではありませんが、高齢の方に多い原因は以下の通りです:
原因 | 説明 |
---|---|
✔ 変形性膝関節症(OA) | 加齢や軟骨のすり減りにより関節に炎症が起きる |
✔ 関節リウマチ | 自己免疫による関節の炎症 |
✔ 半月板損傷や靭帯損傷 | スポーツや転倒による外傷性の炎症 |
✔ 痛風・偽痛風 | 尿酸やカルシウムの結晶が関節にたまって炎症を起こす |
✔ 感染性関節炎(まれ) | 細菌感染による重度の炎症。早急な治療が必要! |
💉 水を抜くとどうなる?再発するの?
膝にたまった水を注射で抜く(関節穿刺)と、痛みや腫れは一時的に改善します。
しかし、根本的な炎症の原因が残っていると、またすぐに水がたまります。
→ 「水を抜くのはクセになる」と誤解されがちですが、クセではなく、炎症が治まっていないだけです。
🩺 治療はどうするの?
治療は、原因に応じて組み合わせていきます:
- 水を抜く(穿刺)+ヒアルロン酸注射 or ステロイド注射
- 消炎鎮痛薬や湿布の処方
- 運動療法・リハビリ
- 膝に負担をかけない生活指導(減量、杖の使い方など)
- 慢性的な場合は手術治療も視野に(人工関節・高位脛骨骨切りなど)
⚠ 放っておくとどうなるの?
- 炎症が続くと、軟骨がさらにすり減り、変形が進みます
- 関節包(関節の袋)が硬くなり、可動域が狭くなる
- 痛みが慢性化して、日常生活に支障が出てくることも
→ 「そのうち治るだろう」と我慢するのは逆効果です。
📌 まとめ
- 膝に水がたまるのは、関節内に炎症があるサインです
- 原因は変形性膝関節症が最多ですが、他の病気もあるので注意
- 「水を抜く=クセになる」は誤解。根本治療が大切
- 長引く場合は、整形外科でしっかり診断と治療を受けましょう
🏥 ご相談・診療について
当院では、膝の腫れ・水たまり・変形性関節症の診断と治療を行っています。
「注射だけでいいの?」「手術した方がいいの?」などのご相談もお気軽にどうぞ。
コメント